「愛の光感謝の集い」

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     「愛の光感謝の集い」
     
    2016年4月16日、京都東山の高台寺に立つ「アイバンク愛の光碑」(慰霊碑)前において、「感謝の集い」が開かれた。
     
    ご丁寧なご案内を頂戴したので、私は娘を誘い、献眼者の遺族として参加した。主催は「公益信託アイバンク愛の光基金」。「案内文」によると、昭和57年に厚生省の認可を受け設立されたボランティア団体だそうだ。
     
    昼食会を含めて約2時間。とても充実した体験だった。
     
    まず黙祷。つづいて関係者のご挨拶。そして、母を含めた昨年一年間の献眼者の名前が披露され、名簿が「アイバンク愛の光碑」に収納された。碑の中には、これまで献眼された方々の芳名禄が納められ、そこに母たちの名前が加わった。
     
    折しもこの日の未明、熊本では大きな地震があり、ラジオから絶え間なく流れる地震速報に心が痛んだ。黙祷と献花の時、被災者の方々への思いも祈りに込めた。合掌。

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    「アイバンク愛の光碑」
     
    慰霊碑を囲むように葉桜や若楓が美しく、松の若緑や石楠花もまばゆいばかり。何より陽射しと風が爽やかだった。母も一緒に緑の風になっていたのかしれない。
     
    最後は遺族とアイバンク関係者による献花で、式の部は終わった。
     
    式に続く昼食会では、他のご遺族の方々とゆっくり歓談できた。実際に献眼するまでは、遺族間に微妙な意見の食い違いや心の葛藤があったというお話には共感できた。また、献眼を受けたことで目に光が戻ったというご婦人のお話には感動した。本当に貴重なひとときだった。
     
    アイバンク組織移植コーディネーターの女性 I さんのお話によると、「日本では移植を待っておられる患者さん方に対して、献眼してくださる方は、まだまだ足りない状態」だとのこと。
     
    そんな中で、母が献眼し、私たち家族もその遺志を尊重して協力したということで、このような会が設けられたとのことだが、恐縮至極である。

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     高台寺
     
    昨秋母が亡くなった数日後にいただいた、I さんからのお手紙を思い出した。特に最後に綴られた以下の言葉には涙があふれた。
     

    ・・このようにご献眼くださった目は、第二の人生を歩み始めました。これから、移植を受けた患者様と共に、たくさんのものを見て、たくさんの経験をされることと存じます。

    井筒キクエ様の角膜に映る世界が、戦争の光景ではなく、平和な世界であるように、私には何ができるのか、「大陸の花嫁」を拝読しながら深く考えさせられました。


     I さんの、この感慨深いお言葉を、そのまま私自身にも置き換えてみた。
     
    「移植された母の角膜に映る世界が、戦争の光景ではなく、平和な世界であるように、私には何ができるのか」・・と。心に刻みつけた。
     

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    俳句結社「雉」同人。俳号、亜紀。 「京大俳句を読む会」運営委員。俳人協会会員。 ホームページ「平和への祈り」を管理。 「俳句誌「雉」HP「支部のページ」に、 「関西地区だより」を発信中。

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